羽根つき餃子、ぷるもち水餃子の大阪王将│5フリーで食卓へお届け
CATEGORY

開発秘話

  • 2023年5月18日

2023年春夏新商品!肉汁爆弾餃子って!? 今までなかった丸い餃子に挑戦

こんにちは。 今回も引き続き3月から発売した商品をご紹介!!今回ご紹介する餃子は、新商品の目玉商品であります、その名も「極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子」です。名前からしてクセありで、形も丸いという濃いキャラをご紹介します。 餃子なのに丸い形!? まずはこのビジュアル。餃子なのに丸い形でお饅頭みたい!?ですよね。インパクトのある餃子を作りたく、スーパーなどには売っていない丸い形をした餃子を作ることにしました。あまり見慣れない餃子の形ですが、ご当地店などのコアなところで有名な丸い餃子があるんです。また、最近ではちょこちょこと外食店でも丸い餃子を提供しているお店も増えてきて、実は地味にじわじわキテる餃子なんです! 味や丸くするための苦労についてはこちらから 長~い商品名のわけ 「商品名長くない?」 最終の社内提案でいわれた言葉です。でもそれが狙い。先程、実はじわじわキテいる丸餃子と言いましたが、餃子好きのコアなところの盛り上がりであって、家庭での浸透はまだしていないのが実情。食卓をマンネリさせたくない悩みはありながらも、失敗はしたくないという思いの方が主婦の方は強いと思います。見慣れないよくわからない物を買うのは不安だと思うので、その不安をなくしたいという思いがありました。だからこそ不安を解決して、新しいものを手に取ってもらえるように、長くても特徴のすべてを商品名に込めることにしました。この餃子の一番のポイントはもちろん餃子を噛んだ瞬間にじゅわ~と溢れる「肉汁」ですが、その肉汁を再現できるのは厚皮でもっちりとした皮がしっかり包んでくれているから。さらにもっちりしていて皮までおいしい!そんなおいしさのすべての特徴を伝えたく、あえて長い商品名になっています。 また、長い方がインパクトもあり、こだわり感が伝わるという狙いもあったからです。 パッケージのこだわりポイントを餃子のように熱々で解説 この極みシリーズのコンセプトは、「餃子が得意な中華屋が作った本気の餃子」です。じゃあ、本気の餃子って?餃子の本質って?おいしい餃子って?などをひたすら部内で話し合い、それは「肉汁感」「皮のおいしさ」「肉感」「頬張る大きさ」がポイントということに至りました。その点を表現するにはどうしたらいいかを考えて特に3つのことにこだわりました。 まずこだわったのは、お店で餃子を焼くために使用している焼成器で焼いている、餃子のシズル写真を使用したこと。私がパッケージを担当になってからは、初めての試みでした。それ以前もあまり採用していなかったと思いますが、この写真を使いたかった理由は、本気ポイントとして職人感を出したかったためです。実際に撮影をする時は正直、焼成器で撮ったらそれなりにいい感じになるかな~と甘い気持ちでいたのですが、、、苦戦しました。単純に写真を見るだけだといい感じなのですが、パッケージに当てはめてみると湯気を出しすぎてぼやッとしてしまったり、餃子のふくらみ方のタイミングが合っていなかったり、質感に大きな影響を与える影のコントラストがイマイチだったりと、すぐには思うようにいきませんでした。何度か撮り直しをしたり、自分のカメラでシミュレーションしたりしてやっとの思いで採用になりました。やっぱり”本気”を伝えるにはこちらも本気でやらないとということに改めて気づかされました…。(当たり前です←) その次に、パッケージの質感にもこだわりました。「本気の餃子」が伝わるように、お客さんが手に取った瞬間に「これは一味違いそうだな」と思ってもらいたいと思い、しっかりした厚みのある質感のこの材質に決めました。パッケージってデザインだけでなく、こういったところでも表現できるのがすごく楽しいな~と思います。 そして最後は、もしかしたら細かすぎて伝わらないこだわりの黒背景です(笑)この黒い背景は、ただの黒で表現しているのではなく「リッチブラック」という色を使用しています。リッチブラックは、黒インキだけを使用するのではなく、黒インキにシアン・マゼンダ・イエローの色を加えて、黒よりも濃い深みのある黒を表現することができます。こちらも私は初めて採用した色です。アンミカさんが言う「白って200色あんねん」ってこういうことなのかな~と、黒にも黒でいろいろあることを今回学びました。リッチブラックにすることでより締まりがよく見え、質感を表現するポイントの一つとしてこだわって選定しました。 こんな感じでパッケージを作っていて、とても楽しくこだわりいっぱいに作ることができました。お客さんにも伝わりますように! 作り方と神焼きになるポイント 神焼きとは、大阪王将の店舗では、餃子職人が、しっかりしたきつね色になる様にこんがりと均一に焼き上げます。これを“神焼き”と呼んでいます。私たちイートアンドフーズは、開発だけでなく、営業や生産部門もこの言葉をよく使い、気にして毎回チェックをしています。そんな神焼きをお家で再現できるポイントを盛り込みながら作り方を伝授します!     【作り方】 ■熱したフライパンに油を引き、凍ったままの餃子を並べる。 ■【神焼きポイント1】しっかりふたを閉めて、しっかりと蒸すべし!少し焼き目をつけて、水を入れ、ふたをして蒸す。 ■中火で約5分経ったら、ふたを取り水気を飛ばす。 ■【神焼きポイント2】追い油を最後に入れるべし!水気が飛んだら、油をフライパンのふちに沿って回しかけ、こんがり焼き目がつくまで焼き上げる。 焼き目の目安はこれくらい↑ 2つのポイントを押さえるだけで、きれいな神焼きの肉汁爆弾餃子が作れちゃいます! 最後に まるで中華街の焼き小籠包のように肉汁が溢れ出すので、やけど注意ですが、家庭での食事をマンネリ化させない新しい餃子です!私自身、厚い皮ってごわごわしそうで好きじゃないかもと思っていましたが、この餃子はそんな私でもすごく好きなもちもち食感のおいしい皮になっています。 是非こちらも店頭にてチェックお願いします!!

  • 2023年5月15日

とがった辛さとたまごがポイント!2023年春夏新商品 大阪王将 宮崎辛麺 開発ストーリー

前回、2023年春夏新商品としてお届けした大阪王将 3種のコク旨 味噌ラーメンの開発ストーリー。 今回はもうひとつの麺カテゴリ新商品 大阪王将 宮崎辛麺の開発ストーリーをお届けします。インタビューに答えてくださったのは今回の2つの新しい麺カテゴリ商品を開発した村田さんです。 とがった辛さとたまごがポイント!2023年春夏新商品 大阪王将 宮崎辛麺 開発ストーリー 編集オガワ 今回はこれまで出してきた冷凍ラーメンとは一風違った、大阪王将 宮崎辛麺についてお伺いしたいと思います。そもそも、なぜ宮崎辛麺を開発、となったのでしょうか? 村田さん もともとはお店でだしていた「国宝級お宝飯」企画の限定メニューに端を発します。お店でも様々でている限定メニューについて冷凍食品でも同じような動きがしたい、ということから始まりました。 敢えてバランスを変え、とがった辛さを実現した 編集オガワ お店のメニューがきっかけなのですね。実際に開発に入って、どのようなところに工夫があるのでしょう? 村田さん まず特徴的なのは辛さですね。こちらはお店のように思い切って辛くしてみたんです。実は最初は、無理なく美味しいと思えるようなものが良いと思って辛さのバランスも押さえて作っていたんです。でも社内の試食で「もっと突き抜ける辛さの方が良いのでは」と意見をいただきまして、「じゃあ辛すぎても知らないよ」と、思い切って辛くした、という経緯があります。 編集オガワ なるほど、最終的にはその思い切った辛さが受けた、ということでしょうか? 村田さん はい。辛くした方が社内で多くの評価をいただきました。結果的にとがって、辛いラーメンを食べたいお客様におすすめできるものとなったと思います。 編集オガワ こだわったのは辛さだけでしょうか? 村田さん 辛さのインパクトはありますが、その奥にある旨味をしっかり感じることができるように作っています。鶏肉のスープのうま味とにんにくのアクセント、そして具材のたまごの旨味、甘みで構成しています。 宮崎辛麺らしさは?を考えた結果、たまごへのこだわりが生まれた 編集オガワ たまごが入っている、というのはどういった経緯があったのでしょうか? 村田さん まず「宮崎辛麺といえばたまご」という料理のイメージを大事にしたかったというのがあります。ただ、実はたまごを冷凍ラーメンに添付するというのは非常にハードルが高く、世の中に市販されいている宮崎辛麺はたまごが無いものが多いこともあり、私も当初は自宅で入れていただくことを考えていました。 編集オガワ 最終的に発売されている宮崎辛麺にはたまごがついていますよね。どうやって実現したのでしょう? 村田さん 当初はトッピングとしてフリーズドライでつけることを考えました。しかしながら協力工場からそれはできない、と言われたんです。しかしたまごを付けたい思いがありましたので工場まで直談判しにいって一緒にテストまでしたんです。しかし結果、フリーズドライだと思ったような「かきたま」状態にはならないということが分かりました。 編集オガワ 大きな壁にぶつかったわけですね。どうやって乗り越えたのでしょうか? 村田さん どうやってたまごを付けることができるのか?を考える日々でした。フリーズドライは難しかったので、「そぼろ」でいこうとなりました。今度は「そぼろ」状態のたまごを麺に付けるという、量産の課題が生まれました。これも協力工場に何回もうかがって、一緒に作り上げました。最終的にはたまごの入った本格的な宮崎辛麺を世に出すことができたと思います。 編集オガワ 村田さんの意志と協力工場さんのご協力おかげで実現できた訳ですね。出来上がった宮崎辛麺の反応はいかがでしたか? 村田さん 最初に営業メンバーに配った際には「辛すぎる」と返ってきました(笑)。でもその後、バイヤーさんには「これくらい辛くないとね」と言っていただけて。思い切った辛さにして良かったと思います。 編集オガワ バイヤーさんからの良い反応をいただけたなら、何よりですね。村田さんは過去にも羽根つきスタミナ肉餃子など、様々な開発をしていますが、今後取り組んでいきたいことはありますか? 今後もとがった冷凍食品が出るかも?! 村田さん 今回は「国宝級お宝飯」企画の冷凍食品化第一弾だと思っています。他にもお店の限定メニューはありますので、そちらの冷凍食品化にも取り組みたいと考えています。 編集オガワ ありがとうございました! とがった辛さとこだわったたまご、本格的な宮崎辛麺 をご賞味あれ! いかがでしたか?今回は2023年春夏新商品、大阪王将 宮崎辛麺の開発ストーリーをご紹介しました。こだわった辛さとたまごの本格感つまった宮崎辛麺、ぜひお試しくださいね。

  • 2023年5月8日

かつおだしの「なにわ」感が魅力!?大阪王将 なにわのジューシー焼売 開発ストーリー

これまでいくつか紹介をしてきました2023年新商品。その中で、なにわのお好み餃子、謹製なにわ豚まんに続く「なにわ」シリーズ第三弾が「なにわのジューシー焼売」。今回はその開発者である長谷川さんに開発ストーリーを伺いました。 かつおだしの「なにわ」感が魅力!?大阪王将 なにわのジューシー焼売 開発ストーリー 編集オガワ 今回は昨年のなにわ豚まん、お好み餃子に続く大阪発のなにわシリーズの流れを組む食品ですね? 長谷川さん はい、関西は豚まんの他、焼売は関東に比べ広く利用されていることから焼売に着手したんです。 編集オガワ 今回は焼売ですが、どんなところが特徴でしょうか? 長谷川さん 何をもってなにわを語るかは考えていたのですが、関西はだし文化があることに目をつけ、かつおだしを効かせていることが特徴となっています。当社の5フリーで実施している、素材の味を引き出す、という考え方にも合致していると思います。 編集オガワ 最初から「なにわ」を考えた時にかつおだしだったのですか? 長谷川さん いえ、色々検討した結果です。当初はソースを入れたり大阪を感じる食材や味わいを探ったのですが、合うのはかつおだしでした。 実は家庭料理としての焼売ではだしを使う方法もあることをリサーチでは掴んでいましたので、そこからアイデアを広げた部分もあります。 中華なのにかつおだしってどうなの?! 編集オガワ でも焼売って中華料理ですよね。和風のかつおだしを入れると中華の本格感がなくなりませんか? 長谷川さん そこが職人としての腕の見せ所かもしれません。かつおだしの程度は程良い風味にしているんです。中華らしさがしっかりある焼売の、うまみの底上げとしてかつおが働くように仕上げています。和風になりすぎず、調和のとれた焼売になっていますよ。 編集オガワ これまで作ってきた「たれつき肉焼売」とは違うのでしょうか? 長谷川さん 良い所は受け継いでいますが、味の方向性などは異なります。なにわのジューシー焼売は、たれを付けなくてもしっかりパンチのある焼売になっているんです。 これまでの焼売はお肉やたけのこのゴロっとした食感がウリでしたが、このなにわのジューシー焼売は、お肉のジューシーさなどに軸があります。より食べやすく、食べ飽きない焼売になっていたす。コストも押さえ、お求めやすく作っていますので、そこも含めて大阪の焼売シーンを醸し出せたら良いな、と思っています。 編集オガワ なるほど。味についてはジューシーさなど違う方向性ということですが、先程5フリーとの兼ね合いも話されていましたね。うまみをかつおだしで構成することで、他の素材で構成するのとはどのような違いがあるのでしょうか? 長谷川さん 味の深みや余韻が違うと思いますね。 食べ物を口に入れた時に感じる先味、中味、後味を考えた時に、食べた後に程よく長く伸びる余韻が残るようになっています。 これは5フリーの考え方で、素材のうまみを引き出して取り入れようというらことから生まれた発想ですね。 編集オガワ 開発の中で壁にぶつかることはありましたか? 長谷川さん 「なにわ」らしさを考えるのに苦労しましたね。先程ご質問いただいたように、かつおだしを使うものの、それだけだと中華感がなくなるので、しっかりと中華の本格感を残しつつもだしも感じることができる、そのバランスを見つけるまでは何度も試作を繰り返しました。 編集オガワ 納得できる焼売ができて、周囲の反応はいかがでしたか? 長谷川さん 開発当初、できあがるまで最初は「かつおが立ちすぎ」などのコメントがありました。そうしたフィードバックをいただけたので良いバランスを追求することができたと思います。 最終的には営業メンバーやバイヤーさんに、この味でこの値段は良いね、と好評いただいています。キャッチーなパッケージにしていて、価格、味、名前など一体となって気軽にお求めいただけるような焼売にしています。そこも含めて「なにわ」らしさを出すようにしました。 編集オガワ 最後に、長谷川さんはこれからどんな開発にチャレンジしていきたいですか? 長谷川さん これまで餃子、水餃子、小籠包とひととおりの開発を経験してまいりました。逆に今後は、これまでに作っていない食品にもチャレンジしていきたいと思います。 編集オガワ ありがとうございました! 全面的に「なにわ」感溢れる焼売、召し上がれ! いかがでしたか?今回は2023年新商品「大阪王将 なにわのジューシー焼売」の開発ストーリーをお届けしました。かつおだし感じる焼売、店頭で見かけましたらぜひお試しください!

  • 2023年3月20日

お好み焼きの次は餃子をピザに?! 大阪王将 羽根つきイタリアーノぎょうざ開発ストーリー

前回2023年春夏新商品から紹介した極みの大粒 肉餃子と極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子の開発ストーリー。 今回は同じく新しい餃子のひとつ、大阪王将 羽根つきイタリアーノぎょうざです。私も試食をしているのですが餃子感はしっかりあるのにピザ!初体験の美味しさを楽しめる一品です!開発者の岡本さんに開発ストーリーを伺います。 お好み焼きの次は餃子をピザに?! 大阪王将 羽根つきイタリアーノぎょうざ開発ストーリー 編集オガワ 今回はかなり変わった羽根つき餃子の開発ですが、どのようなきっかけで開発が始まったのでしょうか? 岡本さん 羽根つき餃子のアレンジをチームで色々と考えていたのですが、その中でピザをやろうという話があがり、MTG内で私が手を上げて始まりました。 編集オガワ まずチームの中でピザをやろう、といった話になるのが不思議ですね。 岡本さん 2022年秋冬商品で大阪王将 謹製羽根つきなにわのお好み餃子を出していることもあって、「羽根つき餃子を円形に並べたときのシルエット」と「円形の餃子を別の粉物に例える」といった発想があったのかもしれません。 編集オガワ なるほど!しかし餃子をピザの味に、というのはなかなか想像がつきません。そういえばこの餃子にはたれではなく、ピザソースが添付されていますね。 「ピザ味の餃子」ではない!「餃子×ピザ」を追求した味の開発 岡本さん そうですね。まさに最初は「どうやってピザの味にしよう?」というところから始まりました。ピザソースを使うと話は早いのですが、やめて原材料から作ることにしたんです。 編集オガワ なぜそのような発想になったのでしょう? 岡本さん 既製品のピザソースはとても美味しいのですが、逆にソースの味に負けてしまって餃子らしさが消えてしまうんです。そこでちょうど良い味をつくるために、そうした決断をしました。 編集オガワ それで、独自のソースができたのですね? 岡本さん はい、我々のこだわりである食品添加物の調味料、甘味料、香料、着色料、保存料を使用しない取組、5フリー仕様のソースを作りました。 編集オガワ 他にも味の開発で工夫したことはありますか? 岡本さん 初挑戦の要素がたくさん詰まった餃子なので色々な工夫を凝らしています。餃子をどうやって美味しくピザにするかにこだわり、味作りで言えばスパイスの量については何をどれくらい入れるか、を何度も試しました。入れすぎると臭くなるし、少なすぎるとピザ感が減るんですよね。 「見た目が餃子なのにピザを感じる」というのを表現するために具材の配合ではキャベツは減らし、代わりに玉ねぎを入れています。そして、にんにく、スパイスとしてオレガノをきかせて中身にもピザ要素を入れました。 編集オガワ 具材にも要素が入っているのですね。他にも工夫したことはありますか? 岡本さん 羽根つき餃子らしさ、に着目したときに、やはり「焼き立て」の要素があるなと思いました。この要素もピザとうまくかけ合わせたいな、と考えて「焼き立ての餃子にチーズを足す」ということを思いつきました。こうすると添付がソースに加えチーズも、となるため実は大変なんです。大阪王将の冷凍餃子のラインナップでは通常添付はたれ1つだけですし、2つにするというのは量産面でも大変。更に添付サイズのチーズを作れる業者さんがおらず自社で製造することになりました。新規の工程なのでここも苦労しましたね。 編集オガワ そこまでこだわった理由のようなものはあるのでしょうか? 岡本さん 今回のような餃子は調理して食べて「楽しい!」と感じてほしいというのが根底にあります。ですのでその楽しさを演出できる要素にはこだわりましたね。 編集オガワ 5フリーについてはいかがでしょう?先程ソースの話が出ていましたが、5フリーならではの味わい、というのはあるのでしょうか? 岡本さん そうですね、うま味を様々な素材で作り出しているので、その特徴がでるようにしています。今回は特ににんにくやスパイスで重厚的にしていますね。 餃子×ピザの形を求めていたら思わぬアイデアが生まれた 編集オガワ この大阪王将 羽根つきイタリアーノぎょうざは初めて円形になった状態でパッケージされている餃子になっていますね。どうしてこのような形になったのでしょうか? 岡本さん 実はこの餃子も最初は、これまでの羽根つき餃子と同じような形でいこうと考えていました。ある程度試作を重ねた頃に、餃子をピザにして出す意味は?という話になりました。 その時にピザっぽさを出すために円盤トレーの発想が生まれたんです。調理時に並べた際に、円形にならなかったらピザっぽくないよね、と。この円盤トレーの発想で、「羽根つき餃子を焼く際に並べるのが大変」といったお悩みに対するひとつのお答えになるかもしれない、と思っています。 編集オガワ 個人的には羽根つき餃子を並べるのが下手なので、この仕様はありがたいですね! 実際に発売が始まっていますが、皆様の反応はいかがでしたか? 岡本さん 美味しいという感想が聞けたのは嬉しかったです。当初「無理があるんじゃない?!」みたいな話が出ていたのですが、営業やバイヤーさんなどからは好評をいただき「並べなくていいというのは良いね」という言葉も聞いています。 編集オガワ 今回特徴的な餃子を開発しましたが、岡本さんは今後どのような開発に取り組んでいきたいのですか? 岡本さん 今回のような新しいものにはどんどん挑戦していきたいですね。私自身一昨年入社して、この餃子が入社後2つ目の開発になります。もっと色々な経験が積みたいですね。 編集オガワ なるほど、2つ目の開発なのですね。まだ入社して長くはない、とのことですが大阪王将の開発チームは以前の経験と比較してい違うと感じたことなどありますか? 岡本さん こだわりが強いチームですね、試作が細かいところまで行き届いていると思います。試作中もチーム内で共有して、ざっくばらんにコメントし合っています。社長も含めて味へのこだわりがすごいので、中途半端なものは出さない、という覚悟で挑んでいます。 編集オガワ ありがとうございました! 餃子×ピザの独自のスタイル、お試しあれ いかがでしたか、今回は大阪王将 羽根つきイタリアーノぎょうざの開発ストーリーをお届けしました。今回の新発売ラインナップの中でも一際異彩を放つこちらの餃子、その裏には「これは餃子なのか?それともピザなのか?」というちょっと変わった命題に立ち向かう開発者の工夫が詰まっているようですね。皆様もぜひ一度お試しください!

  • 2023年3月14日

2023年 FOODEXフローズンオブフューチャー グランプリ受賞!極みの大粒 肉餃子と極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子の開発ストーリー

先日リリースされた2023年春夏新商品。様々な食品が発表されましたが、今回は新しい2つの餃子極みの大粒 肉餃子と極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子の開発ストーリーに迫りたいと思います。開発者は山本さんです。 なお、この極みの大粒 肉餃子はFOODEXフローズンオブフューチャーでグランプリを受賞しております!審査では、「肉感が他の冷凍餃子を圧倒している」、「肉の味にコクを感じる」といった高評価をいただき、グランプリ受賞に至りました。   2023年春夏新商品!極みの大粒 肉餃子と極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子の開発ストーリー チームからプチ贅沢を提案したところから開発がスタート 編集オガワ 今回の餃子の開発はどうした着想から生まれたのですか? 山本さん 大袋タイプのラインナップ拡充の需要があるということです、開発から提案をしていったのがはじまりです。 市場にも日常使いのものだけでなく少し高級な餃子が増えてきていて、トレンドであるプチ贅沢を大阪王将がだすなら?という思いから提案しました。 編集オガワ なるほど、最初から同時に極みの大粒 肉餃子/極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子の2種類を開発する考えだったのでしょうか? 山本さん はい。オーソドックスなものと、少し変化球的なものということで2種類で考えていました。 お肉へのこだわりがぎっしり詰まっている!極みの大粒 肉餃子の開発 編集オガワ まずは極みの大粒 肉餃子について、こちらはどのような餃子でしょうか? 山本さん 普通の餃子タイプの中で、本当に美味しいものとは?というものを書き出すところから始めました。肉感、ジューシー、にら、にんにくなどのやみつき感など、それらを突き詰めた上で本当に美味しい部分は何なのか、というものを追求した餃子になっています。 編集オガワ なるほど、確かに大事な要素な気はしますね。ですが、それって餃子といえば全部同様なんじゃないですか?この餃子ならではの特徴はどんなところにあるのでしょう? 山本さん 例えば肉感、という要素について。普通の餃子は鶏豚肉がメインなので今回は牛肉、しかもすね肉を入れて、食感とコクをだしています。これによってやみつき感を出しています。更に食感がほしいので、豚のもも肉の角切り(ダイスカット)が入っています。自社でカットして歯ごたえのアクセントを演出しています。 こうした肉のバランスだけでもかなり試作していて鳥豚牛の配合、お肉の割合など最適なバランスを探りました。牛が多すぎるとハンバーグみたいなるし、少ないとコクがない。餃子としての食べごたえと、食べ飽きない、をつきつめたんです。 編集オガワ 肉だけでもそれだけこだわったのですね。少し分かりました、餃子に必要な各要素のレーダーチャートでいえば、その全体の要素が極大化されるようなところを狙っているのですね。 イメージ 山本さん そのようなイメージです。今回はこれまでにない挑戦をやってきています。配合割合だけでなく、餃子に加工するまでの工程でも、例えば練り込んでいる時間にしてもミキシングを長くするなど、工夫を凝らしています。 編集オガワ どういった効果があるのでしょうか? 山本さん よく練ることでお肉の結着がよくなり、ジューシー感を更に出すことができます。目指す食感、ジューシー感をイメージしてそこにたどり着くまでの100回くらいの試行錯誤を行っています。 皮の厚みも、旨味をだせるように他の餃子よりも厚い専用の皮を使っています。厚みと、もっちりとした感じを出すように水の量、温度調整などを頑張りました。 編集オガワ 餃子ができあがって、反応はありましたか? 山本さん 社内だけでなくバイヤーさんからも、かなり好評をいただいています。羽根つき餃子の約1.7倍サイズのリッチな餃子なので、美味しいし大きな袋の目立つ形も良いねと言われていて、味だけでなく総合的に良い反応をいただけたことは嬉しいですね。 成形で実現したジューシー爆弾?!極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子開発ストーリー 社内公募のアイデアから開発スタート 編集オガワ 極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子は見た目が一風変わった餃子ですが、こちらはどんなきっかけから開発が始まったのでしょうか? 山本さん もともとは全社横断の公募の仕組み「ライフデザインプロジェクト」から生まれたものです。生産や、営業事務の社員など、誰でもアイデア出せるプロジェクトなのですが、この餃子は生産管理の方のアイデアなんです。工場の話ではあるのですが、秋冬にスープや鍋の用途で好評のぷるもち水餃子なのですが、春先は秋冬ほどの生産がないので、このラインを活かそうという考えから始まりました。 編集オガワ なるほど、そんな発想から生まれたのですね。この特徴的な見た目はどういうところから着想を得たのでしょうか? 山本さん 実際に餃子の中にはこのような形のものがあるのですが、今回は現在の市販冷凍品にはない、丸い餃子をイメージしました。 編集オガワ こだわりには苦労がつきものだと思いますが、何か大変だったことはありますか? 山本さん 可愛らしくも食欲の出るような形にこだわって試作品はできたのですが、工場での生産に乗せるのは苦労しましたね。水餃子を作る機械でやろうと思ったのですがいい形にならず、最終的には他社では大福や豚まんなどを作る際に使う包餡機で作っています。 編集オガワ わざわざ機械を取り寄せるほどだったんですね。形だけでなく、味にはどのようなこだわりがあったのでしょうか? 山本さん 味をつくるのもかなり大変でした。厚みのある皮なのですが、水餃子ほど固くてもだめで、肉汁がじわっとするほどよい厚さ、固さを追求しています。でも柔らかい皮だと肉汁が溢れてしまう、厚くしすぎるとジューシー感が出ないので最適なバランスを見つけるための試作を繰り返しました。 編集オガワ 餃子の餡についてもこだわりがありますか? 山本さん そうですね。食べた時に香味野菜の香りと旨みあふれる肉汁が感じられるように工夫を凝らしています。そして餃子として成立するように皮、餡の割合を考えて、作ってみるというトライ・アンド・エラーを繰り返しています。最終的には名前の通り肉汁が爆弾のようにあふれる、というところまで持っていくことができました。 編集オガワ こだわりきった餃子なわけですね。新しいチャレンジには失敗がつきものだと思いますが、そういったことはありましたか? 山本さん たくさんあります。笑 ラインテストの失敗では、餃子の皮がもっちりしていてるのでコンベアに貼りついて、加熱のボイル工程に行かない、ということがありました。また、成形のための機械をもってきたのは良いが、それをそれをセッティングすること自体も大変で何度も失敗しました。最終的にはラインと機械の設定もしっかりできたのですが、現場の皆さんも協力いただいたおかげで、形になっていったと思います。 編集オガワ できあがった後、皆様からの反応はいかがでしたか? 山本さん かなり面白いという評価が出ていました。味はもちろん、こだわった形状や名前も含めて総合的にお褒めいただき、苦労の甲斐があったな、と感じています。極みの大粒 肉餃子とセットで評価いただけているのも嬉しいですね。 ウキウキ気分で食べたい餃子になりました 編集オガワ 今回の2つの目玉となる新餃子、どんなシーンで食べていただきたいですか? 山本さん 今日はいつもの餃子と違う、というウキウキとした気分に、皆で食べていただきたいですね。自宅でのプチ贅沢をお楽しみいただきたいです。 編集オガワ ありがとうございました。今後山本さんが取り組んでみたい開発はありますか? 山本さん 今までの延長線上にある開発だけでは大阪王将の存在価値は発揮できないのではないか、と考えております。お客様の不満を取り除く、あるいはこれまでにないような満足感を得ていただけるようなチャレンジをしていきたいと思います。 今回、新しく開発を取り仕切るポジションにもなりましたので、そうしたチャレンジをチームでやっていきたいと考えています。 こだわり抜いた2つの餃子、召し上がれ 極みの大粒 肉餃子と極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子の開発ストーリーをお届けいたしました。店頭でお見かけの際にはぜひお試しください。冷凍餃子の新境地のようなご馳走感のある餃子になっています!  

  • 2022年12月22日

日本最大最速級の餃子製造工場、操業スタート!

イートアンドフーズには冷凍食品を製造している工場が複数あります。 関東にはなんとこの度、三つ目となる冷凍食品製造工場が完成!! 11月についに動き始めました。 ということで、いったいどんな工場なのか!?ちょこっとお見せしちゃいます♪   第三工場はどんな工場? 新工場ではありますが、実は関東第二工場に隣接するように建てており、 第二工場と行き来ができるようになっています。 第三工場の特徴は、「AI」や「IoT」を駆使した“日本最大最速級”の工場であること。 当社の主力商品である「大阪王将 羽根つき餃子」の製造ラインを増やし、 コロナ禍を経てよりいっそう需要拡大が見込まれる冷凍食品をたくさん作るために生まれました。 新技術を駆使して生産性の向上を図り、品質と安全性も高めています。   羽根つき餃子で考えると、第三工場で作れるのはなんと!月に約595トン!! あのアフリカによくいるゾウさん、約5トンです。 アフリカゾウ、約120頭分・・・むしろよく分からなくなりますね。すいません。   工場の中を少しだけお見せしちゃいます! たくさん作れる理由は、速いから。なにが速いって? 人間の代わりに機械が増え、何もかもが速いんです! スピードアップした工場の中を、少しお見せします♪ 例えばこちらはカットした野菜や、出来上がった具を全自動で運ぶAGVちゃん。 横文字だとかっこいいですが、トコトコ確実に運んでくれる真面目な子です。   そして安全性を保つにはチェックが大事。 今までは何人もの人の目で、商品を一つ一つ丁寧にチェックしてきました。 今回、もっとスピードを上げるために投入されたのが無数のカメラ! 何台も並んだ機械から、ものすごいスピードで出てくる餃子たちを1つ1つしっかりチェック。 個数不足などを検知し、異常があるものは取り除きます。   空港の保安検査場のように、包装後も中身に異常がないかチェックをするX線探知機など、 他にも様々な最新機器を導入し、安全・安心な美味しい商品づくりを加速させています!   安心・安全で美味しい羽根つき餃子をお楽しみください! また2022年6月には、関東工場・関西工場ともに、食品安全システム規格「FSSC22000」を取得。 厳しい管理を実施し、安全強化の取り組みも進化しています。   みなさんもぜひ、進化し続ける工場でおいしく作る「大阪王将 羽根つき餃子」を食べてみてください!

  • 2022年8月31日

大阪王将冷凍餃子のおいしさに迫る!美味しい餃子を支える人達のお話

老若男女誰もが愛してやまない餃子。中華食堂、スーパー、はたまたネット販売など、いつでもどこでも様々な場面で買って、おいしく食べることが出来ます。本日は、そんな中でも大阪王将 冷凍餃子の「おいしい」を支えていただいている契約農家さんを取材して来ました。工場で製造する餃子に最適な大きなキャベツ、白菜をこだわって育てている農家さんです。   365日いつでもおいしい餃子を作るために!農家さんのご紹介 餃子の中にはいろんな食材が使われています。たとえば、キャベツ、白菜、ニンニク、ショウガなどなど。そんな中でも、野菜のシャキシャキ感をだすキャベツと、ぷるもち水餃子に使われ、野菜の自然な甘味をだすために使われている白菜を生産いただく、茨城県の生産者様の諏訪ファーム様諏訪社長を訪問いたしました。   実際の収穫現場にて – 白菜編 キム 実際にこちらはどのくらい白菜を育てているのでしょうか。 諏訪社長 ここだけで20アール(テニスコート10面分)あって、おおよそ20tくらいの白菜がとれます。今収穫しているのは、明日、大阪王将さんの工場に納品する分になります。 キム こんなに立派な白菜を作っていただいて本当にありがとうございます。今、朝の8時ですが何時ごろから収穫されているんですか。 諏訪社長 朝4時頃から収穫しています。涼しい時間から収穫してすぐに倉庫保管することで、白菜自身の温度が上がらずに、より良い白菜を提供できると考えてます。 【白菜を収穫中の諏訪社長】 キム こんなにも品質にこだわっているんですね。これはおいしい餃子になるわけです。 諏訪社長 工場へは鉄コンテナ(通称鉄コン)で提供しています。この鉄コン1基で白菜が約550㎏入っています。明日の納品が8tなので、16基納品します。 次の収穫に向けて – キャベツ編 実際に7月に納品予定のキャベツを見せていただきました。 【5月時点のキャベツ畑の様子】 諏訪社長 ここは、7月に供給するためのキャベツを生産しているところです。まだ、キャベツも小さく、これからすくすくと大きくなっていきます。 キム どれくらいの数量を育てているのですか。 諏訪社長 ここからは約35tとれる見込みです。野菜作りは事前に契約を結び、いつ、どこから、いくらで、いくつ納品いただくのかが決まっております。キャベツは7月に20t納品いただく予定ですが、天災(雹が降ることも!!)、病気などで収穫量が減った時も安定供給できるようにしています。 キム 安定供給のために、数量まで調整して頂いているのですね。   キム 畑を見ると同じ畑でも成長具合が違いますが、これはどうしてなのでしょうか。 諏訪社長 これは、出荷時期に合わせてキャベツの品種を選択し、出荷日の予測をつけながら、数日間の間隔をあけて育てています。5月、6月、7月収穫するキャベツはすべて品種がちがっているのですよ。 キム 本当に、大阪王将 冷凍餃子に安心・安全でおいしいキャベツ、白菜を供給するためにつくっているのですね! 美味しい餃子にするための農家の努力、情熱はすごい! おいしい餃子を作るために、このような産地の皆様に支えられていることを、インタビューすることが出来ました。私も調達担当として、今後も産地の皆様と協力していき、美味しい餃子を作っていきたいと思います! ご協力いただきましてありがとうございました。  

  • 2022年8月29日

2022年 目玉新商品「大阪王将 謹製羽根つき なにわのお好み餃子」開発ストーリー

以前、こちらの記事でもご紹介させていただいた2022年 秋冬の新商品 「大阪王将 謹製羽根つき なにわのお好み餃子」。かなり変わった一品になっておりますが、今回はその開発者 三條さんにインタビューをしてみました。 2022年 目玉新商品「大阪王将 謹製羽根つき なにわのお好み餃子」開発ストーリー 開発の原点は社長の一声から 編集オガワ 今回、かなり変わった着想の餃子だと思うのですが、なぜ開発をはじめたのですか? 三條さん SNSでチーズ餃子にソースをかけている写真が投稿されていたのがきっかけです。それを見た仲田社長が「お好み焼きみたいやな」と話していて、作ってみようかー、と。 編集オガワ そんなきっかけなのですね!というか、社長もSNSを見ているんですね?笑 三條さん 勿論です!うちの食品がどうやって食べていただいてるか、関心は高いですよ。アイデア会議も盛り上がって、そこからの開発は早かったです。 編集オガワ この餃子はソースとあおさ、鰹節が付いていますが、餃子自体は他の羽根つき餃子とは違うんですか?たれがソース達に変わっただけだったり? 三條さん 全然違いますよ! お好み焼きへのリスペクトが餃子に詰めこんだ 三條さん 餃子自体もお好み焼きに寄せていて、キャベツをたくさん使い、更に具材にかつお粉末なども使っています。ソースを使わなくても香る餃子になっていて、生産現場では餡をつくっているだけでも香りがしてきていますよ。笑 編集オガワ お腹がすきそうな現場ですね。 他にも普通の餃子と違うところはありますか? 三條さん 皮だけでなく具材としても小麦粉を入れて、お好み焼きに寄せています。餃子のパンチが出過ぎてしまうので、にんにく、しょうがなどは敢えて外してあります。 編集オガワ それじゃあ本当にほぼお好み焼きでは…?! あくまで餃子であることのアイデンティティとは? 三條さん そこが特に工夫したところなんです! あくまでも餃子なので、完全なお好み焼きではなくて、餃子であることをしっかり出す必要があると考えました。 そこで羽根の素を工夫し、ソースがかかってもしんなりしないようにパリッとした食感になるように配合しているんです。 編集オガワ 羽根のパリパリ感で餃子らしさを表現することにしたんですね! ソースや、添付が盛り沢山でも、5フリーのお好み餃子 編集オガワ ここまで伺ってきて、餃子の具材だけでなくソースなども色々なものを使っていそうなのですが、こちらの餃子も5フリーなのでしょうか? 三條さん はい、「素材の力を味に活かす」という我々の方針に沿って開発をしているので、こちらの餃子もちゃんと5フリーですよ。 生産現場との連携でお好み餃子の完成形へ 編集オガワ 食品開発のお話を聞いていると味などを決めていく段階と、製造工程に落とし込んでいく次の段階の2段階のハードルがあると感じているのですが、こちらの製造工程への落とし込みはどうでしたか? 三條さん そうですね、これまでは「餃子のたれ 2つ」とか「岩塩」でしたが、今回は「ソース」「あおさ」「鰹節」という3つの添付を付ける、ということで製造工程をどう組むかは現場との連携で築いていきました。なかなか厄介なので生産からはやめてよー、とも言われました。笑 でも、お好み焼きこれがないと、と思って根気よくお願いしました。 編集オガワ 結構な苦労があったのですね、お好み焼きらしさと餃子らしさの両立、難しい課題を成立させたと思うのですが、実際に出来上がってみて、各所の反応はいかがでしたか? 三條さん 営業さんのプレゼンに同行してバイヤーさんの意見を聞く機会があったのですが、「おー!」という驚きの反応がもらえたと共に、「見た目が面白いね」と言っていただけました。 編集オガワ 狙い通り、ですね?笑 三條さん そうですね。3つの添付にこだわって良かったと思いました。 楽しんで食べてほしい、という思い 編集オガワ 今回のお好み餃子、どのようなシーンで召し上がっていただきたいですか? 三條さん やはり見た目が楽しい、驚きがある、という餃子ですので、おうちでパーティーなんかで家族や友達と楽しみながら食べていただきたいですね。 編集オガワ 三條さんは先日の「羽根つき タン塩餃子」の開発もあり、変わり種の餃子の開発をよくされているイメージなのですが、次に取り組みたい開発などはありますか? 三條さん 機能性食品とか健康系の食材が増えてきていているので、個人的にはちょっと健康系の餃子にもチャレンジしたいと思っていますね。 編集オガワ ありがとうございました。 大阪王将らしい遊び心ある餃子、召し上がれ いかがでしたか?今回は「大阪王将 謹製羽根つき なにわのお好み餃子」の開発者ストーリーを伺ってまいりました。見た目のインパクトだけでなく、お好み焼きへのこだわり、餃子へのこだわりが詰まったしっかりした食品になっています。満足度間違いなしですので、ぜひ一度お試しください!

  • 2022年6月9日

2022年春夏 大阪王将新商品!ラーメン開発秘話

皆さん、こんにちは。 2022年春から新登場した大阪王将の冷凍ラーメンはご存じでしょうか。今回は、新登場した冷凍ラーメンの開発秘話について開発担当自らご紹介させて頂きたいと思います!! まずは商品のご紹介! 金華スープの醤油ラーメン スープに世界三大ハムの1つである金華ハムのエキスを使用。金華スープを使用して作る大阪王将のお店の醤油ラーメンを忠実に再現しました。 麺は、量も多く満足感があり、しっかりとしたコシが特徴です。 https://www.eat-and.jp/foods/products/detail.php?id=2A1P5GR スタミナ味噌ラーメン 創業当時のメニューをオマージュした商品。スープのコクにこだわり、町中華の懐かしさを感じられる商品に仕上げました。 こちらも麺は、量も多く満足感があり、しっかりとしたコシが特徴です。 https://www.eat-and.jp/foods/products/detail.php?id=2A1P5Q8 どちらもスープにこだわったスープが美味しいラーメンです! ラーメンを開発しようとしたきっかけは? 大阪王将の商品を作る私たちは、餃子はもちろん食べて頂きたいですが、餃子以外にも色々な中華を食べて頂きたいと常に思っています。中華を食べに行った時の中華料理がたくさんテーブルに並ぶ光景をおうちでも楽しんでほしい。そんな思いから餃子だけでなく小籠包や焼売も作ってきましたが、今回ついにお店でも大人気のラーメンに挑戦しよう、ということになりました。 商品のこだわりポイントは? まずは、スープです!スープにはかなりこだわりましたし、自信もあります。「お店で出るような職人が作った味を再現するには?」と考えました。色々なタイプでスープを試食しましたが、「返し」のイメージの希釈タイプが一番お店の味を再現できると考え、お湯で割るスープにたどり着きました。 返し・・・スープで割る前のたれのこと。 次に麺です。茹で伸びしにくく、お店のようなコシのある麺をご家庭で簡単に実現できるよう独自の配合で作りました。 醤油ラーメンは、金華スープがポイントです。金華スープとは、世界三大ハムの1つで、高級中華コク出しでおなじみの食材である金華ハムの旨味を入れたスープのこと。これはお店の醤油ラーメンにも使われています。金華スープを使用したお店の醤油ラーメンに近づけるため、金華ハムのエキスを使用し、お店の味の再現にとことんこだわりました。金華スープのコク深い味わいにしょうがを効かせて飽きない味付けにしました。 スタミナ味噌ラーメンは、濃厚さとパンチがポイントです。大阪王将創業当時のメニューの”スタメン”をオマージュした商品で、味噌と豆板醤のコクとにんにくの旨味に少しとろみをつけた旨辛濃厚スープです。トレンドである、スタミナみなぎるような味わいにしたく、にんにくとにらを入れ辛さを出しました。トレンドのスタミナ感と町中華のなつかしさを感じられるネオノスタルジックな味付けに仕上げました。 苦労したことは? 基礎の基礎ですが、まずはラーメンを知るというところで苦労しました。特に麺です。ラーメンは好きでよく食べるので、なんとなく分かると思っておりました。 しかし、提案していく中で、「あれ、全然わかってないじゃん!」と感じ、ちょっとショックを受けました(笑) 社内のプロたちに提案する中で、「もっとプリッと」「固く」「コシ」「伸びにくく」など的確なアドバイス頂きましたが、最初の方はニュアンスを理解することが難しく、苦労しました。 ラーメンを知るためにいろいろなお店に食べに行き、「こないだ言われたことってこれかも!」だったり、「このスープ、イメージに近い!」などだんだん分かってきたことを実感し、開発が楽しくなりました。 あとは、単純にラーメンを何食も食べることもちょっと苦労ポイントでした(笑)職人の方にも「ラーメンは、スープは飲み干すまで」と聞き、お店で食べるときはスープを飲み干すまで完食します。それをはしごしたりしましたので、かなり胃が大きくなった気がします・・・。でもこれは開発“あるある”ですね。 印象に残ったことは? 大阪王将のお店を長年やっている強みを最大限に活かした開発が出来たことです。 お店のエッセンスと取り入れた配合を考えるだけでなく、 例えば、自社工場では大阪王将のお店の麺も作っているのですが、工場長直々に麺の作り方について教えて頂きました。「お店のようなコシを出すには?」「材料それぞれの役割について」などお店の麺のこだわりなどを教えて頂きました。また、お店の職人が近くにいるので、大阪王将のメニュー開発の方などにもアドバイス頂き、外食で培ったノウハウを活かした商品作りが出来ました。 どんな人にどんなシーンで食べてほしい? もちろんいろいろな方に食べてほしいと思いますが、特にリモートワークでのお昼や少しゆっくりしたい時の夜・夜食に食べてほしいです! リモートワークでは、限られた休憩時間に調理をしなければならず少しハードですが、 これならお鍋いらずでお湯を沸かす時間を入れても10分以内で完成する、超簡単調理なのでおすすめです! 調理方法は、麺をレンジで加熱し、スープはお湯で割るだけ!   また、羽根つき餃子や炒飯と一緒に食卓へ出して大阪王将定食をおうちで楽しむ食べ方はぜひ皆さんにやって頂きたいです。調理も簡単なのに満足感たっぷりなメニューでおすすめです。 おうちで大阪王将定食♪     最後に ラーメンの魅力伝わりましたでしょうか。ラーメン食べたくなりましたか!?   はじめてのラーメン開発は、1から学ぶことがたくさんありました。 麺の作り方からラーメンのスープを美味しく作るポイント、麺との絡み、などラーメンって奥深い…! また、初めてで分からないことが多い中、委託先様の工場の方々や各原料メーカー様にもたくさんご協力頂き、何とか発売することができ、本当に色々な方々のご協力があって商品化できると改めて感じました。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございます。   是非、皆さんお手に取ってラーメンをメインにおうちで大阪王将を楽しんでみてください!!

  • 2022年3月29日

注目はごはんのおかず!?大阪王将 たれつき肉焼売 開発秘話

2022年春夏新商品のリリースを受けて焼売の開発ストーリーを語っていただいた前回の記事。 今回はその続編として、2022年春夏のリニューアルや5フリーについてお話を伺いたいと思います。 大幅改善!?大阪王将 たれつき肉焼売のリニューアルポイントとは 編集オガワ 早速ですが、今回のリニューアルポイントを教えて下さい。 田島さん ひとつは焼売そのもののリニューアルです。具材のたまねぎ、たけのこ、しいたけのサイズを大きくして、食感を楽しめるようにしました。食べたときの満足感が更に増えていますよ。 編集オガワ 元々一粒あたりのサイズが大きめで満足感あると思ってたのですが、更に食感が良くなったということですね! 田島さん そうです。二つ目のポイントはたれです。こちらは前面改良して、以前より甘さを感じるバランスにしています。 編集オガワ ほう。なぜそのようなバランスになったのでしょう? 田島さん 焼売をご家庭のさまざまな場面でご利用いただきたいという思いから、たれをつけてごはんによく合う味わいとなるようにしました。 編集オガワ おつまみやお弁当だけでなく、この焼売を主役に一食が成り立つようなシーンを狙っているわけですね!他にもリニューアルが入っているポイントはありますか? 田島さん 甘めのたれにつけてもしっかりと焼売自体の存在感が出せるように、焼売の肉のジューシー感がアップしていて、たれを付けたときにベストマッチするようになっています。 焼売も香料・甘味料・着色料・保存料・化学調味料不使用!5フリーについて 編集オガワ こちらの焼売はリニューアル以前から5フリーだったと思うのですが、5フリー対応にするというのは難易度高いのでしょうか? *5フリーについてはこちら 田島さん そうですね、単純に5フリーにするだけなら添加物を除くだけなので難易度は高くないのですが、お客様に美味しく召し上がっていただけるような味、あと社内で職人クオリティと認められる味になっていないといけないので、この点が難しいところですね。 編集オガワ なるほど、職人クオリティの味は保たなければいけないのですね!その場合は、どのようなことを工夫しましたか? 田島さん 具材の配合をとにかく工夫しましたね。肉の味が強すぎると、油が出すぎてしまうし、しょうがを入れすぎても辛くなる。素材のうまみを存分に出したいけど、出しすぎるとくどくなるという悩みもあります。「家庭で食べるからこそ、素材の本来の美味しさを楽しんでいただきたい」という5フリーに込められた思いを実現するために、ちょうど良いバランスとなるよう配合・加工をひたすらトライ&エラーで進めました。 編集オガワ 試作の繰り返しで磨き上げていったのですねー。この焼売ですが、どうやって食べるのがおすすめですか? 田島さん 勿論、色々なシーンで使用いただけるように丹精こめて作っていますよ。ただ今回のリニューアルで、以前よりもさらにごはんと合う味になったと思っています。今回焼売そのものだけでなく、たれにも大きな改善が入っていまして、醤油単体と食べるのとは違う味わいに作っています。このたれとの相乗効果でおかずのメインを貼れるイメージですね。 新商品開発経験とサステナビリティ?開発者としての目標を聞いてみる 編集オガワ 田島さんは焼売の前にはどのような食品を開発していたのですか? 田島さん 羽根つき餃子の別のフレーバー、ということで「大阪王将 羽根つきチーズぎょうざ」や「大阪王将 羽根つきカレーぎょうざ」の開発を行ってきました。 編集オガワ 結構攻めている食品の開発をしてきたんですね! 田島さん そうですね。焼売も当社としては初めての挑戦でしたし、なぜか攻めたような企画は私が担当することがあります。笑 編集オガワ 色々と開発を続けてきて、これからどんな開発をしていきたい、というものはありますか? 田島さん 外食のお店もやっている大阪王将ですが、こちらのメニュー開発メンバーもすごくて、お店のクオリティも進化しているんですね。ですので、私達冷凍食品などの開発としても、それに負けないような美味しさをと、家庭用ならではの便利さを追求していきたいですね。 編集オガワ なるほどー確かに外食も面白いメニューが沢山でてきてますもんね。ワクワクするというか。家庭用では便利さの追求、というのも大事なわけですね。 田島さん 私は最近立ち上がったサステナビリティ分科会にも入っていて、会社で掲げている環境(Environment)のフードロス削減、CО2削減といった分野に開発の力で貢献できれば良いなと考えています。 編集オガワ そういえば、その件については社内研修で会長・社長にしていたプレゼンでも触れていましたね。 田島さん はい。会社としてサステナビリティに取組んでいく、という中で開発としての提案や「会社としてこれが必要では?」といった内容を提案させていただきました。この提案の影響もあってか、委員会メンバーに入れてもらえたのかな、と思っています。 編集オガワ 開発で貢献、というのは大事ですね。ありがとうございました! 進化する冷凍食品で、楽しい肉焼売ライフを! いかがでしたか?今回は焼売のリニューアルポイントから、開発者が考えている将来についても伺いました。 職人クオリティで美味しいのに添加物が5フリーで便利、しかもサステナビリティに貢献している、なんて欲張りな冷凍食品な気がしますが、そんな食品が次々と世に出ていくのは楽しみですね。 この度リニューアルの大阪王将 たれつき肉焼売、ご飯にもビールにも合う使いやすい食品ですのでぜひ一度お求めください。

  • 2022年3月14日

大阪王将のネクスト冷凍食品「たれつき肉焼売」開発秘話

先日当社からもリリースのあった2022年春夏新商品。今回大幅にリニューアルした「たれつき肉焼売」について、まずは冷凍焼売が生まれるまでの話を開発者にインタビューを行いました。 ゼロからの挑戦。冷凍焼売開発へのスタート 編集オガワ 田島さんはいつから焼売の開発に携わっているのですか? 田島さん 焼売についてはリニューアル前の、はじめての自社製「たれつき焼売」を世に出すところからですね。餃子だけでなく大阪王将の他の中華食品も召し上がっていただけるよう幅を広げたい、という思いから開発が始まりました。 編集オガワ なるほど、初めての挑戦、となるとやはり苦労しましたか? 田島さん そうですね、冷凍食品として焼売自体を作ったことがなかったので、まずは美味しい焼売を考えるところが大変でした。 冷凍焼売実現への道。美味しい焼売とは? 田島さん 餡と皮、それぞれを分けてまず考え、その後合わせて美味しくなるような状態に持って行きました。先に餡の開発に着手したのですが、この時点でも苦労しましたね。これまでの経験を活かそうと餃子をベースに作ってみたのですが、当たり前ですけど餃子を丸めたような味の焼売ができてしまったりして。 編集オガワ 餃子を丸めたような味…笑 田島さん そうです。それから「焼売の美味しさって何?」という目線で、協力会社の皆様にアドバイスをいただいたり、また自分で作ったり、と試行錯誤を重ねましたね。 餃子と焼売の皮、何が違う? 編集オガワ ゼロから考えることがお大事だったわけですね。皮の開発はどうだったのでしょうか?そもそも、餃子と焼売の皮って違うんですか? 田島さん 全く違いますよ! まず、皮の薄さ、性質が違うんです。皮の主張が大きいと、具の美味しさが感じられなくなってしまうので、餃子の皮だと厚すぎるんですね。皮の薄さと共に、電子レンジで調理した時に、固くなり過ぎないような配合を考える必要があります。 また、餃子と焼売ではそもそも成型までの工程が違うんですね。味に加え、こうした検討も必要で何回も作り直しました。 「美味しい」を作るにあたって、開発者がもつ試作の悩みとは 編集オガワ 素朴な疑問なのですが、何回も作り直している中で味がわからなくなったりすることは無いのでしょうか? 田島さん ありますよー。自分なりにおいしくなったなと思っても、実際にそうでない場合も大いにありますので、商品開発部内で試食をしてもらったり、工場で働いているパートさんの意見もよく聞いています。 最初は「餃子の丸いの」とか「焼売かな?これ」のような厳しい意見もあったのですが、試作を重ねるうちに次第に好評になりました。 そのうちサンプルの試食は依頼する前から争奪戦になっていたりして。最終的に外食のベテラン職人にも美味しいと言ってもらえたときには、嬉しかったですね。 編集オガワ こうした努力が冷凍の「たれつき肉焼売」実現につながったわけですね! 新しい味を作るまでの道程は険しい いかがでしたか?今回は大阪王将で初めて焼売を作るのに挑戦するまでのお話を伺いました。この後、今回のリニューアルポイントなどについてもインタビューできましたので、そのお話はまた後日、お知らせしたいと思います。 当たり前かもしれませんが、餃子と焼売は全然違う、ということが今回の私の学びですね。笑

  • 2021年11月8日

研ぎ澄まされたパンチがポイント!羽根つき スタミナ肉餃子の開発ストーリー

この2021年春夏に新しく販売が始まり、大変多くの方に召し上がっていただいているのが今回ご紹介する「羽根つき スタミナ肉餃子」です。パッケージはもちろんなのですが、名前だけでもそそる表現ですね。 今回はその「羽根つき スタミナ肉餃子」開発者の村田さんにお話を伺いました。 既存の餃子とは違いを出しながらも餃子の「もう一つの王道」を目指した 羽根つき スタミナ肉餃子 編集オガワ 早速ですが、今回の開発を考えたきっかけはどんなところにあるのでしょうか? 村田さん 今回考えたのは今多くの皆様に食べていただいている羽根つき餃子と共に主役を張れるような、「もう一つの王道」の餃子を作ることにあります。 編集オガワ なるほど、「もう一つの王道」。 村田さん 「もう一つの王道」を考える中で餃子を食べる時、「人間はニンニクが食べたいのではないか。餃子=ニンニクのイメージが大事なのではないか」というのを考えました。 編集オガワ そうなのですね、なぜ「もう一つの王道」が大事なのでしょうか? 村田さん 我々としては、既存の羽根つき餃子がある中で、その中でも日常的に召し上がっていただけるような定番的な餃子がもう一種類あっても良いのではないか、と考えたんです。 そこで、餃子としての軸をずらさず、かつ「月曜日は羽根つき餃子だったから、水曜日はこっちの餃子にしよう」と思えるような餃子を考えたんです。 編集オガワ そう考えると結構厳しい制約条件の中で考えられたのですね。苦労されたことはありますか? 村田さん 今回は、実はあまり悩みませんでした。新商品は必ず社長の承認が必要なのですが、今回は一回目の社長提案でほぼOKが出ていました。 編集オガワ なんと、それはすごいですね!なぜそんなにスムーズに進めるできたのでしょうか? 冷凍餃子の開発に活きる、意外でも納得感のある経験とは 村田さん これまでの経験で餃子の練具合を学んできたことが活きた結果というのが一つですね。もう一つは、お店での経験が活きている部分もあるのではないかと思います。 編集オガワ 村田さんはずっと開発をされていた訳ではないのですね? 村田さん そうなんです。以前は当社グループのラーメン事業部で、店舗の店長をやっていました。その時代に店舗のメニュー改善など開発にあたることもこなしていたこともあり、味の勘が研ぎすまれていたと思います。 編集オガワ 外食の仕事をしていた経験が活きているわけですね!「お店の味」は伊達じゃないですね。 どんなところにその技が活きているのでしょうか? 村田さん わかりやすい特徴を出すこと、具体的にはニンニク感とジューシー感ですね。実際に具材のニンニクと肉はレギュラーの羽根つき餃子の2倍入っています。 編集オガワ なるほど、例えば、しょうがなんかも増量したりしているのでしょうか? 村田さん しょうがは使っていないですね。調味料も必要最低限、でシンプルなものになっています。 編集オガワ 不思議です。なんでそうなったのでしょう? 村田さん 開発の経緯で、最初は色々な具材、調味料入れていたんです。ですがニンニクを立たせるためにはもっと削っていく必要があると考えたのです。色々引き算をした結果、現在のシンプルな構成ができたんです。 編集オガワ 意外にも引き算が役に立ったんですね!料理マンガで見たことあるような展開ですね。笑 どうしてそのように、味の展望が思いついたのでしょう? 村田さん やはりこれまでの経験が活きていて、何を足すとどんな味になるか、などはわかっていたのが大きいと思います。 羽根つき スタミナ肉餃子 開発のための苦労は? 編集オガワ 大阪王将の羽根つき餃子といえば、水いらず油いらず、フタいらずで羽根がつくところが大事だと思うのですが、この辺については味が変わることで苦労はあったのでしょうか? 村田さん そういった点は苦労していないですね。 編集オガワ (この人、何でも卒なくこなすタイプか?) こちらにもお店の経験が活きているのでしょうか? 村田さん いえ、こちらには私の経験というよりも組織としての経験が活きていますね。羽根つき餃子の仕様として、ロジックができているので、味を変えても実現可能なんです。 編集オガワ なるほどー、こちらには平山さんたちチームの力なんですね!ちなみに、5フリーについてはどうですか? この餃子も5フリーですよね? 村田さん 5フリーにすることには意外と苦労しなかったですね。開発段階から保存料や化学調味料を使わずに味を構成しようと考えていたので。 編集オガワ では今回の餃子、開発には全く困らなかったんですか? 村田さん 実はコンセプトが決まるまでには大変苦労しました。どのような餃子が求められるかを調査して、どんな方向性を定めるか、というところですね。 編集オガワ なるほど、ちゃんと苦労しているじゃないですか!! 村田さん なんで嬉しそうなんですか? 編集オガワ いや、あまりにも「うまくいっています」感あったのでつい…記事的にはちょっとは苦労があってほしいもので。笑 村田さん ちゃんと努力して作っているんですよ!コンセプトが決まった後、最初の味を決めるまでは苦労しなかったのですが、量産に向けて同じクオリティでコストを合わせていていくのにも苦労しましたね。 編集オガワ 他にも苦労した点はありますか? 村田さん 発売当初から非常に好評いただいていて、本当に好評化いただいちゃったよーという感覚でして。この後これだけ召し上がっていただいているのを維持するためのリソースを検討したりする、ということも結構大変ですね。 ヒットした、というよりもこれから安定して作るのが大変だなという感覚です。 編集オガワ やはり開発は味だけでなく、安定してご家庭にお届けするまでが大事なんですね。 村田さん そうなんです!この餃子がレギュラーの羽根つき餃子と共に定着してほしいなー、と思っています。 羽根つき スタミナ肉餃子 最大の特徴とオマケ文化 編集オガワ 改めて、羽根つきスタミナ肉餃子のポイントを教えて下さい。 村田さん 味のポイントは先程お話した、にんにくとお肉なのですが、スープを餃子に組み込んでジューシーに仕上げているのもポイントですね。付属の岩塩と合うようになっています。 編集オガワ なぜ「岩塩」になったのでしょう? 村田さん 塩自体のアイデアは社長がくださいました。 編集オガワ 社長の言うことは絶対ってやつですか?! 村田さん 違いますよ! 具材がパンチのある構成なので、この餃子では普通のタレをつけると逆にパンチが弱まってしまうんですね。焼肉のタン塩をイメージして、岩塩が良いんじゃないか、という話になったんです。 編集オガワ タン塩ですか!なるほどー、さすが社長。良い例えを使ってくれますね。 村田さん 「美味しい食品を召し上がっていただきたい」という思いは同じなので、試食では役職関係なく、遠慮なく意見を出し合うんです。 編集オガワ タレをつけたり岩塩をつけたり、大阪王将は何かオマケつけるのが好きなんですかね?笑 村田さん 確かに、大阪王将の考え方として「何かつけたい」というのがありますね。お店にも味変のためのこしょうやラー油があるように、お好みで一味加えていただくことで、食事のシーンの幅が広がる、という考え方があるからだと思います。あって便利な冷凍食品、はもちろん大事なのですがそれだけでなく、楽しんでいただくための工夫もしたいなと。 編集オガワ ありがとうございます 開発者が語る、飽くなき冷凍食品追求への思い 編集オガワ ここまで羽根つきスタミナ肉餃子のお話をいただいたのですが、最後に村田さんのことも伺いたいと思います。 編集オガワ 弊社でいえば外食事業のラーメン店で店長をしたところから、食品事業の開発に異動、と大きな変化を経験している村田さんですが、仕事を通してやっていきたいことなどあるのでしょうか? 村田さん 入社したときから、家庭の役に立つ食品を開発したいと考えていました。ですので店長の経験は随所で活きているのですが、現在は自分が望んだ仕事ができていますね。 編集オガワ 今後も餃子に限らず、家庭に役に立つ、食卓を豊かにするような冷凍食品を考えていきたいと考えています。 編集後記 これまでいくつか大阪王将の冷凍餃子についても開発ストーリーをインタビューしてきましたが、今回の村田さんは味を作ることそのものよりも、事前のリサーチとコンセプト作りにご苦労された、というところが他の方々との大きな違いでした。開発の難所となるポイントはその食品の立ち位置だったり、会社の環境だったり、状況によって変わる、ということですね。 羽根つき スタミナ肉餃子は近日CMも公開予定だとか?! ちなみに今回、岩塩の発想をくださった弊社社長は、日本アクセス様の「第9回 フローズン・アワード」で直々にぷるもち水餃子を紹介しています!良かったら動画をご覧ください。投票すると抽選で1,000円分のLINE pay残高をもらえるチャンスがあります!奮ってご投票ください!