羽根つき餃子、ぷるもち水餃子の大阪王将│5フリーで食卓へお届け

ついに常設“冷凍食品レストラン”がオープン

早いもので12月。1年あっという間だなんて言うようになると、年を取った証拠。日々ときめくことが少ないから時間が早く過ぎるのだそうです。そんな理由を「チコちゃん」に聞いてから、ボーッとしてないでいろいろなことにチャレンジしなきゃと思い、しかし思っただけで、やはりタラタラと過ごしております。

編集より、この1年を振り返った一文をとの依頼です。今年も冷凍食品について、いろいろとございました。

春に発表された統計では過去最高の冷凍食品消費量(2022年、日本冷凍食品協会調べ)となりました。冷凍めんの生産食数も再び20億食超(2022年、日本冷凍めん協会調べ)と勢いが良いです。2022年はまだコロナ禍中、業務用マーケットが活気のない中での伸長は、家庭用の需要増によって支えられました。

値上げにより数量が落ち込む傾向も見られますが、総じて今年も順調と言えます。さらに業務用市場も回復してきたのが2023年後半です。

また、本コラムでも書きましたが、イオンの「@FROZEN」をはじめ、冷凍食品専門店が多店化表明した年でした。通常の冷凍食品売場では収まり切らないほど、冷凍食品の世界は幅広く、豊かであるという証拠を示したと年と言えるでしょう。

冷凍食品とアイスクリームの食べ放題店「レンチン食堂」がオープン

そして、ついに、12月1日、大阪で、冷凍食品とアイスクリームの食べ放題店「レンチン食堂」がオープンしました。

時間制で、約200品の冷凍食品、約40品のアイスを自由に食べられる。ソフトドリンクも飲み放題。アルコール飲み放題コースもあります。

さらに、お菓子をゲットできるクレーンゲームもやりたい放題というお店です。

名称は「レンチン食堂」。自分でレンジアップして、冷凍食品の便利さ、美味しさを体験することができる食堂です。場所は、阪神の「アレ」で飛び込み禁止の看板がある橋、道頓堀・戎橋のすぐ近く、「TSUTAYA EBISUBASHI」ビルの地下1階です。

運営するのは、TSUTAYA、蔦屋書店をはじめ国内外でクリエイティブな事業を展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ㈱)。同社は、日本アクセスが、「フローズンアワード」キャンペーンの10回目を記念して実施した期間限定イベント、「チン!するレストラン」(2022年東京、2023年大阪)にヒントを得て、常設の新業態へのチャレンジを決めました。プロジェクトの段階から日本アクセスが全面バックアップしてきました。

同店が狙う客層は、若者と訪日外国人観光客だそうです。レンジで美味しく仕上がる冷凍食品は、外国人にとって驚くべき日本の食文化なのです。オープン初日はガラガラだったという噂も聞きましたが、来店客による動画などSNSが拡散されれば、行列の絶えない人気店に育ちそうです。

ラーメン、うどん、パスタ、炒飯(同店では「焼き飯」表記)、中華惣菜、お好み焼、たこ焼、ハンバーグ、メンチ、コロッケ、和菓子などなど、日本の多様な「食」が楽しめます。外国人が訪れたい人気スポットと話題になって、日本発の冷凍食品が世界に羽ばたいていく力になる店かもしれません。

314万8354票を集めた「フローズンアワード」

さて、その日本アクセス主催の「フローズンアワード2023」は、今年も10月1日~11月30日まで開催され、エントリー47社、235商品のPR動画を観てキャンペーンに応募した数は、314万8354票、前年比118%でした。その得票数からグランプリに輝いたのは、冷凍食品部門が味の素冷凍食品「ギョーザ」で、4年連続受賞。アイスクリーム部門グランプリは、オハヨー乳業「昔なつかしアイスクリン」の初受賞でした。

恒例の「ゲスト特別賞」で、冷凍食品ジャーナリスト山本純子が選んだのは、来年発売50周年を迎える冷凍さぬきうどんをリスペクトして、テーブルマークの「丹念仕込み 本場さぬきうどん」でした。

冷凍めん年間生産量20億食のうち、11億食がうどん。多くは玉うどんですが、その中にもプレミアムなアイテム、上質の味わいがあることを広く知っていただければと思い、選びました。同シリーズで「丹念仕込み やわもちうどん」もあり、これも美味しい商品です。

消費者も業界も盛り上がる冷凍食品シーズンに

今回のフローズンアワードでは、動画優秀賞(商品への愛が溢れる動画)、裏PRアワード(社員全体で盛り上がった)の2賞が新設されました。多少手前味噌的な賞ですが、これも、一般消費者のみならず、業界人も相まって盛り上がる業界の大販促として重要なのだと思います。

生産工場で働く人から営業・販売、事務にいたるまで、自社の作る製品を愛し、PRしていこうと思う人たちがいてこそ、良い商品が次々と生まれ、育っていくんですね。「冷凍食品月間」である10月から11月まで、業界が盛り上がる冷凍食品シーズンをしみじみと嬉しく思いました。

後ろから失礼、という写真ですが、法被やジャンパーを着たり、帽子をかぶったり、特大パネルを持ち込んだりと表彰式も熱く盛り上がっていました。

「冷凍食品とは思えな~い」コメント撲滅運動

今月、TBSテレビ「ひるおび」からの依頼で、『本当に美味しかった冷凍食品』というタイトルで、商品紹介をしました。私と料理家、インフルエンサーなど3氏が、『美味しい冷凍食品』をそれぞれ紹介する、という企画です。紹介者はVTR出演のみ。

スタジオでは、おなじみのタレントによる試食が行われたのですが、「美味しい!冷凍食品とは思えな~い」という表現が複数回あって、がっかりでした。褒め言葉として使われるようなのですが、この言葉には“冷凍食品は美味しくない”という気持ちがこもっています。

「美味しいのものをそのまま冷凍食品にして適切に解凍すれば美味しいのはあたりまえ。むしろ、冷凍食品だから、その美味しさがそのまま時間を止めて空間を超越して楽しめます」

生出演ならすぐ訂正もできるのですが、そうもいかず、テレビの前で「またか」とつぶやくのみでした。残念。

冷凍食品の真の価値、本当の実力、メリットの認知に未だ道半ば。ということで、「冷凍食品とは思えな~い」コメント撲滅運動を宣言して、2023年の幕を閉じたいと思います。