日本最大の国際食品展「FOODEX JAPAN2026」(3月10日~13日、東京ビッグサイト)内の「FOODEX Frozen」展示は、今回も国内外多数のバイヤーで賑わいました。

企画展示では、家庭用冷凍食品各社のブースにステージを併設。ステージでは、2日目の3月11日、新商品・新提案商品を対象としたアワード「フローズン・オブ・フューチャー」の公開審査、並びに同表彰式が行われたのをはじめ、連日様々なプレゼンテーションがありました。

試食に目を丸くして驚く外国人バイヤー
各メーカーブースでは、冷凍食品、アイスの試食や説明を行いましたが、例年通り、目についたのは、嬉々として試食する外国人バイヤーたちでした。そのおいしさに驚く声が、そこかしこに。
「フローズン・オブ・フューチャー」の4部門別各グランプリ獲得商品は、社会課題解決部門「Wildish唐辛子ツナ炒飯」:Umios(マルハニチロ)、テクノロジー・イノベーション部門「レンジで冷たい盛岡風冷麺」:ニチレイフーズ、グッドアイデア部門「パリッチェ(チョコ&バニラ/チョコ&ストロベリー):森永乳業【アイス】、外国人対応部門「クリスピーサンド ザ・グリーンティー」:ハーゲンダッツジャパン【同】でした。その結果の通り、ハーゲンダッツの新商品に、群がる海外バイヤーを目撃しました。
アイスはもちろん、フローズンのくくりにはなるのですが、冷凍食品かというと、業界も産業的な分類も少し異なるのですが、そこはまあ、ざっくばらんに。日本では、冷凍食品もアイスも共においしい、ということです。

訪日外国人に聞いた好きな日本食
フローズンステージで、凍結機メーカー、タカハシガリレイのTFS課片山正幸主査から、興味深いプレゼンテーションがありました。大阪の観光名所、黒門市場に来ていた外国人に、好きな日本食、日本で冷凍食品を食べたか、自分の国で冷凍食品を食べているかといったインタビュー結果の報告です。インバウンドの皆さまが、ニコニコと好きな日本食を次々と挙げる様子が動画で流れました。
人気日本食の結果は、1位ラーメン、2位寿司、3位お好み焼(大阪でのインタビューなので)でした。焼肉、和牛と続き他にも、たい焼き、カツカレー、うなぎ、カレー、焼き鳥、天ぷら、うどんなどなど。たくさんのメニュー。


片山氏のアイデア提案は、好きな日本食がたくさんあるので、それを少しずつ詰め合わせた冷凍食品を試作してみた、というものでした。旅行客が帰国する時、「あ、あの日本食も食べたかったなぁ」と感じた時に、喜ばれるのでは?というストーリーです。その試作品は、軍艦巻きの寿司風アソートになっていて、なかなかユニークでした。

「自国で冷凍食品は何をよく食べる?」という質問への回答は、1位野菜、2位餃子、3位肉/ピザとのこと。日本食が好きな外国人は「餃子好き」のようですね。

日本のおいしい食事を世界へ
冷凍食品の需要は伸長の一途ですが、それは諸外国も同様、各種調査機関の予測をチェックしてみても、欧米を中心にアジア諸国でも成長基調という情報が出てきます。冷凍食品は、簡単で便利、というメリットはもちろんですが、生活者のさまざまなニーズに対応できるバラエティ豊かなレディミール(Ready Meal)の開発により、さらに需要は拡大していくと予想されています。
“時間を止め”て“空間を超越”できる冷凍食品は、引き続き長い賞味期限によって、人々の食生活に大きな恩恵をもたらしていくことでしょう。外国人にうける日本食も、冷凍食品として世界へ提案することができるのです。片山氏はプレゼンテーションで、「旅行者は帰国後、日本での楽しい食体験を友人知人に語るはず。その楽しさを共有したい、と思った時に、メイドインジャパンの冷凍食品が役立つのでは」と語りました。
技術開発でマーケットは倍増する
さて、同ステージには、「冷凍食品マーケット倍増を目指した技術開発」のテーマで、一般社団法人食品冷凍技術推進機構(略称:FF Tech)の鈴木徹代表理事(東京海洋大学名誉教授)が登場。私も進行役として登壇し、かけあい漫才のように、冷凍食品の将来について語りました。
鈴木先生は、技術開発がマーケットを変えて、需要を画期的に伸ばしていくと主張しました。具体的には、最適に解凍調理できる家電(電子レンジ)、レンジ調理で食感の良い揚げ物、毎日食卓に上る主食系商品の開発などが、キーポイントになる、という話。

確かに、毎日食べる冷凍食品が人気商品として定着したら、マーケットは倍増することでしょう。冷凍食品利用先進国の欧米では、「パンも食べるがポテトは毎日食べる」(鈴木先生)ので、冷凍食品のマーケットが大きい、という説明でした。そして、「欧米のポテトは、日本では何かというと、ごはん、食パンでしょう」とのこと。
白いごはん、今はパックご飯が家庭での炊飯に代わる勢いで需要が伸びているようですが、それよりおいしく手軽な冷凍白ごはんができれば、画期的に市場が拡大することでしょう。
わくわくする話ですね。今後、毎日食べても飽きない冷凍食品は何か、というテーマをもって取材しようと思いました。皆さま、毎日食べても飽きないのは、やはり白いごはんでしょうか?