羽根つき餃子、ぷるもち水餃子の大阪王将│5フリーで食卓へお届け

Fresher Than Fresh! 生より新鮮? そんなことが起こるのが冷凍食品

タイトルに掲げたFresher Than Fresh(生より新鮮)とは、米国の業界が50年以上前に使用していた、冷凍食品の良さをPRするキャッチフレーズです。今こそ、この冷凍食品のメリットを広く認識していただきたい!そのためにもっと積極的に活動しよう!と2023年新年に決意した次第。

本コラムでも、NHK「あさイチ」の放送(2022年8月)で、衝撃が走った、「冷凍ほうれん草の方が、夏場の生鮮ほうれん草よりビタミンC量が格段に高い」という話を書きましたので、『生より新鮮』な事実が記憶に残っている方もいらっしゃるかと思います。

もちろん、野菜に限ることではありません。「急速凍結」して、マイナス18℃以下の低温温度帯で保存する冷凍食品は全て、鮮度がそこでストップ。そして、腐りませんので『生より新鮮』です。お惣菜は消費期限が1日限りですが、調理冷凍食品は賞味期限が約1年。解凍調理した時点で、いつでも『出来立て』になります。

冷凍とは鮮度を保つ手段です。欧米諸国では当たり前に認識されていることなのですが、日本ではなぜか、「冷凍」と聞くと「生鮮より劣るもの」と聞こえてしまう人が多いようです。こんな誤解はそろそろ解消していかなくてはなりません。

家庭で食べる刺身も冷凍が評価される時代に

先日、食品冷凍学の権威、鈴木徹先生(東京海洋大学特任教授)が出演したテレビ番組の中で、ローソンが販売している冷凍刺身が話題になりました。解凍した刺身をゲストが食べて、「え、美味しい」「新鮮!」「冷凍とは思えない(この言葉はちょっと問題)」といった感想が出ました。冷凍で販売されている刺身をきちんと解凍すれば、鮮度よく美味しいのは当然です。「解凍」表示をしてスーパーで販売している刺身を買ってきて数時間後に食べるより、明らかに鮮度が良いわけです。

ちなみに、マグロのサクなどカチカチの冷凍魚を解凍するときに、最も良い方法は、きちんと密閉パックした状態で行う「氷水(こおりみず)解凍」です。鈴木先生がずいぶん前から提唱している最適の解凍方法です。最近先生にお目にかかった時に『鈴木式解凍法』と名付けて普及していく、とうかがいました。ぜひ、皆様も『鈴木式』を体験してみてください。

今年ブレイク必至!冷凍パン

野菜、魚、肉が生より新鮮! ごはんは炊き立て、麺はゆでたて、そして、パンも焼き立て! それが冷凍のメリットです。今回は、そのパンの話をしたいと思います。

昨年12月12日に行われた「第10回フローズン・アワード」(日本アクセス主催)の表彰式で、消費者投票で選ぶ順位とは別に、「ゲスト特別賞」が設けられ、私は、冷凍パンの「バゲット ガーリックバター」(デルソーレ)を選びました。

約10年地道に拡販してきた良い商品です。選定コメントでは、冷凍適性が高いジャンルとして、「めん、ごはん、次には家庭用でもパンの需要が伸びるでしょう」と話しました。

実際、2016年から本格展開しているフランス発の冷凍食品専門店「Picard(ピカール)」(運営:イオンサヴール)では、オーブン調理で焼き上げるクロワッサンが一番の売れ筋です。

ホテル・レストランなど業務用で実績のある、群馬県桐生市のスタイルブレッドは、近年家庭用ブランドにも力を注ぎ、「Pan&(パンド)」ブランドで焼成済み冷凍パンを展開して、じわじわと人気が高まってきています。

ほかにも、「Pasco(パスコ)」ブランドの敷島製パンが、凍ったままでも食べられる「ホイップメロンパン」で話題を呼び、最大手の山崎製パンが冷凍でも「焼きカレーパン」を発売、駅ナカショップで冷たいクリームパンを展開する八天堂(広島県三原市)が「出来立てを超えたくりーむコッペパン」発売などなど、近年冷凍パンの話題は目白押しです。

都内の人気パン店では、焼き立て時刻に行列ができるほどですが、よく考えると、その場で食べるか、少なくとも当日食べなくては、焼き立てのふんわり、しっとりした美味しさは失われてしまいます。焼き立てをすぐ楽しむ方法として、冷凍パンが最も手軽で良い選択ではないかと思うわけです。

パンをカピカピにしてしまい食べられない、カビが生えてしまったので捨てた、そんな経験のある方は多いと思います。むだにする心配がない冷凍パンを上手に利用する方が、環境にも優しく、お財布にも優しいですね。

冷凍生地で焼き立て販売、冷凍パンを販売する、ロスゼロのチャレンジ!

イートアンドグループのベーカリーショップ、アールベイカー(R Baker)では、昨年5月、オーダーを受けたら冷凍生地を使用して焼き上げた、「エピ」やミニサイズの「ピザ」を販売する店。その他に販売する商品は全て「冷凍パン」、というチャレンジングなお店を都内にオープンしました。その名は「YOUR OVEN(ユアオーブン)」。小田急線の祖師ヶ谷大蔵駅から3分の商店街にできたコンパクトなお店です。

昨年、店頭でオーダーして食べてみました。オーダーを受けたら約3分~5分ほどで出来上がりでした。ベーコンエピというと“噛みしめる!”イメージですが、同店のエピは、ふんわりもちもち~。エピはフランス語で「麦の穂」という意味だそうです。

この形は火が入りやすいそうで、ちぎって食べやすいメリットもあります。代表的なベーコンのほか、チーズ、豆入りなどのバラエティもありました。

ピザは直径約13センチで、これももちもちタイプ。やっぱり焼き立ては美味しいです。そのあたたかさ、小麦の香りで幸せな気分になれますね。

通常のパン屋さんは、売れ残りがロスになってしまいますが、ユアオーブンは、冷凍生地で作る焼き立て販売、冷凍パンの販売ですので、ロスがゼロ。冷凍パンを買った方はお家で焼き立てを味わえます。すばらしい発想だと感心いたしました。

視察した足で、同店に冷凍生地、冷凍パンを供給している、セントラルキッチンを訪ね、中間店長にお話をうかがいました。

「小麦粉に米粉を入れることによって、しっとりやわらかい生地が出来上がります。冷凍に非常に向いています。美味しくて腹持ちもいいですよ」とのこと。

現在はこのセントラルキッチンで、ミックス、発酵、焼成、凍結まで対応しています。焼き立てをフリーザーに入れるシーンにワクワク。冷凍ってやはり素晴らしいシステムです。今後、ロスを出さないベーカリーとして多店化していくのではないか、その第一歩を目撃しているのではないかと、気持ちが高ぶっていきました。

出来立て、Freshが冷凍の神髄!「冷凍とは思えない」という発言がなくなりますように!