大阪王将の冷凍食品では最も代表的と言える羽根つき餃子。
パッケージから出すと冷凍された餃子の周りについている羽根の素の独特なフォルムや、焼き上がりのパリッとした香ばしい羽根の仕上がりを見ると「どうやったらこうなるの?」とつい思ってしまいます。
今回はその羽根つき餃子ができるまでのお話を、商品開発マネージャーの平山さんに聞いてみました。
序章 大阪王将が自社製冷凍餃子を始めるまで

羽根付き餃子 開発のきっかけ
そして、「羽根」を開発する過程で「油いらず、水いらず」の調理法も合わせて実現できることになりました。

当時はまだ開発メンバーも少なかったので、とにかくその配合を何通りも考え、それを作っては焼き、作っては焼き、を繰り返して最適なものを探す、という開発をしていました。当時は水と油の粒子を観察するための顕微鏡も持っていなくて、近くの大学に借りていたこともあったんですよ。笑 もちろん、今はしっかりした顕微鏡を購入してもらっていますが。
それがそうでもないんです。
研究室でうまい配合ができてうまく焼けたとしても、それが工場のラインでちゃんと再現できないと、お客様の元に羽根つき餃子を届けることができないんですね。なので研究室で成功をした後は工場での成功を目指す努力が必要で、これが更に大変でした。
それまでのたれ付餃子とは大きく仕様が変わるので、設備や餃子を載せるトレーも変更の必要がありました。
変更した設備を使って重量がぶれないようにしたり、餃子をうまくトレーのポケットに入るようにしたり、バッター液を安全に安定して仕込むようにしたり、と全行程で試作と同じようにトライ&エラーを繰り返していましたね。
生産部や品質保証部といった開発以外のメンバーも総出でテストや会議を繰り返していました。
「水や油を使わずに餃子を焼けるしくみ」と「羽根がつくしくみ」というのはそれぞれ別物に感じますが、「羽根を追求した結果水や油を使わない方式に行き着いた」というのは面白い話ですね。
まだ設備が整っていない頃からトライ&エラーを繰り返して冷凍餃子が作られることになったと考えると、今の「フタいらず」というのはいったいどうやってできたの?なんて思ってしまいます。
次回はその「フタいらず」開発秘話を伺います。