日本人が一番食べている冷凍食品は何でしょう?

クイズです。日本人が一番食べている冷凍食品は、何でしょう?

冷凍食品の概況やトレンドについて講演を依頼されることも多くなり、冷凍食品が「時空間超越食品」であること、「生鮮三品+惣菜で生鮮四品、さらに+冷凍食品で生鮮五品」といった持論を披露したりしているのですが、消費の実態などを説明する際に、「さて、クイズです。日本人が一番食べている冷凍食品は、何でしょう?業務用も含めてのランキングです」と聞くと、ほとんど正解が返ってきません。

「ギョーザ」、「コロッケ」、「炒飯じゃない?」「あ、うどん!」といった答が多く出て、いずれも不正解。業界人に聞いても、今まで正解はゼロです。

実はダントツ1位で「ポテト」、2022年の輸入量42万3757トン

答は「ポテト」。輸入冷凍野菜です。

正解を聞くと皆さま、「え?」「あのハンバーカーと食べる?」「あ、そうか~」と納得してくれます。

人気のポテト、2位の「うどん」を22万トン以上離して42万3757トン(2022年輸入実績)とダントツ1位です。しかも前年比で12.4%増と大きく伸びていて、主流の米国産、カナダ産に加えて近年は、ベルギー産やオランダ産など、ヨーロッパからのポテトも需要が伸びています。

日本のじゃがいもに比べると、大きくて細長い北米産ポテトは、細長いシューストリングカットができて、ハンバーガーチェーンや居酒屋おつまみなどに欠かせないメニューになっています。水分量が少なめで、フライするとホクホクした食感が魅力です。

一方、ヨーロッパ産のポテトは、日本のじゃがいもに似て黄色い色合い。しっとりほっこりの味わい。フライドポテトにするときも、皮付きカットや拍子木カットにして、マヨソース、チーズソースなど好みのディップで食べるのが一般的。本場ベルギーでの名称は、「フリッツ」です。

アメリカではフライドポテトのことを「フレンチフライ」と言います。つまりフランスのフライ、ですね。でもこれは、『ベルギーで体験した、フランス語を話す人たちが食べていた、美味しいお芋のフライ』を第一次大戦後、アメリカで再現した時に生まれた言葉のようです。

本当は、BELGIAN FRIIES(ベルジャンフライ)だと、ベルギー・フランダース農業物販売委員会(VLAM)ではPRをしています。

冷凍ポテトを料理にする

冷凍食品の一番人気、ポテトですが、単にフライにして塩味で食べるだけではもったいない。米国で定番となっているローディッドフライをご紹介しましょう。

ローディッド(loaded)とは、英語で「荷物を山積みにした」という意味です。山盛りのフライドポテトに、ソースや具材をたっぷりのせたアレンジメニューのこと。

例えば、ポテトの上にチーズソース、ミートソースと目玉焼き、ステーキをどっさりなどなど。

ポテトも、シューストリングはかりではなく、くし形のウェッジカット、小さい俵型のテーターパフ、網の目にカットしたワッフルカット、朝食向けでおなじみのハッシュブラウンなどを使ってみると、見た目も味わいも変化します。

ローディッドフライは、米国の野球観戦のお供。メジャーリーグの各スタジアムには、それぞれオリジナルのベースボールフライがあります。Instagramの@potatopower10で、チェックしてみてください。

■ポテトの栄養~ビタミンCやカリウムにも注目

ポテトというと高カロリーイメージですが、中サイズ(148g)のポテトのエネルギーは110kcal。同量の白米に対して約半分のカロリーです。含まれるビタミンCは27mg、カリウムは620mgでバナナより多く、「カリウムの王様」と呼ばれているほど。たんぱく質は3g、食物繊維は2g。実際は栄養ぎっしりの食材です。

米国ポテト協会のアレンジレシピサイト

https://www.potatous-jp.com/recipe/

最近米国でバズっているという、パンを使わないハッシュブラウン・アボカド・トースト

https://www.potatous-jp.com/feature/hash-brown-arrange/